2010年04月26日
『お見合い1勝99敗』
吉良 友佑著 2010年月4月30日発行 693円(税込)
お見合い1勝99敗 (PHP新書)
著者:吉良 友佑
販売元:PHP研究所
発売日:2010-04-16
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著者は新聞記者の方です。現在は本書に書かれている100回以上のお見合いを経て、「運命の人」と巡り会い幸福な結婚生活を送られているとのことです。
本書は新聞社のサイトの連載が元になっています。お見合いにおけるアドバイスなコラムが「法則」として数多くまとめられており、それらの法則は単にお見合いだけでなくデートにおける注意点としても参考になると思います。本書の目次は以下の通りです。
- お見合いを始める心構え
- お見合いの場で
- デートの作法
- 相手の見極め方
- 結論の出し方
- 結婚についての考え方
- お見合い相談室
- お見合い余話
「1勝99敗」とありますが、これはもちろん著者が99回振られたわけではなく、著者が見合い相手にお断りをしたものも数多くあるようです。
著者が断られた事例からは男性が注意するべき点を、著者が遠慮されたケースからは女性が気を付けるべき点を参考にできるかもしれません。
ちなみに本書によると、現在の日本においてお見合いで結婚しているカップルはおよそ15組に1組だそうです。割合としては少ないですが、最近お見合いで結婚した人はまわりにいないので、意外に多いような気もします。再婚のカップルなども含まれているのかもしれません。
本書の読みどころは、やはり成功にしても失敗にしても実際の著者の体験談であるところです。現代の日本において100回以上お見合いをされた方はそうはいないのではないでしょうか。
本書の「法則」にはさまざまなものがあります。一般的なデートの参考になりそうなものは、たとえば
- 相手をほめよ
- 議論は不要
- 男性はお茶ぐらいごちそうしろ
- 自分の好みを語るときは細心の注意を
- 断られるのに慣れよ
などがありますが、人によっては違う考え方もあると思います。
たとえば、相手を褒めすぎると相対的に自分の価値が下がってしまうこともあります。また、否定的に思われたとしても議論をすることによって相手の感情の振幅を大きくしたりという裏ワザもあるかもしれません。
ただし、これらの方法はリターンが大きいかもしれませんが、それなりにリスクも大きくなるので、まずは原則を押さえるのがよいようです。とくにお見合いにおいてはそうかもしれません。
そのほかにもいくつか面白いアドバイスもあります。
- ”フタマタお見合い”をせよ
- 初回の盛り上がりすぎは禁物
- デート術を磨くには宴会の幹事が一番
- 法律違反の相手は問答無用で断れ
- 婚活中のエッチはマナー違反ではないが、しないほうがいい
著者は男性、自分も男性なので、本書の内容については、女性が読んだらどのように思うかについて興味があるところです。
予想としては、共感することが書かれていると思いつつも、すこしきびしい感じがすると女性は思うかもしれません。
男性として逆の立場で考えてみると、100回以上男性とお見合いをした女性と自分がお見合いをしたら、さまざまな点から分析されている感じがしてちょっとプレッシャーになるかもしれません。
男女関係について分析的であることを異性に知られるのは、あまり望ましくはないかもしれません。なぜなら分析的でない部分で恋愛をしたいと人はどこかで思っているからです。
恋愛マニュアル本を読んでいることを異性に知られない方がよいのはいくつかの理由がありますが、その理由の一つにはこのことがあります。
ポイントは分析的でありつつ異性には分析的であることを悟られないことだと思いますが、実はこのことが最大の戦略かもしれません。
もちろん異性の心理や好みなどについて分析などしなくてもモテるのが一番よいはずですし、そのような男性も一部にはいることでしょう。
しかしながら、とくに現代においてはほとんどの男性は何らかの形で恋愛スキル、あるいは男女関係のスキルを学ぶ必要があるのかもしれません。
べつに必ずしも本で学ぶ必要はなく、実地で学ぶのが一番かもしれませんが、その場合でも他の人の体験は、本書を含めて参考になると思います。
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この記事へのコメント
この記事今読んだので、先越されてていたことに気が付きませんでしたよ!
この方が断ったケースの理由等を読むと、何となくプライド高そうな…?
特に、プロポーズ後焦らされたお話なんか、気持ちは分かりますが、相手も天然っぽかったですし、もったいなー、とw
同じ日に同じ本で見事にシンクロしましたね。自分が紹介した本をsmoothさんが記事にされるときは、どのように書かれているか非常に興味を持って読ませていただいています。
たしかに本書を読むと、著者が100回以上のお見合いをする理由がいろいろ行間から読み取れますね。
著者は現在はお幸せな結婚をされているので、遠慮なくそのあたりをもう少し書いてもよかったかなとも思いますが、ちょっと控えてしまいました。